|
ファッション情報・復活するコンチ系 http://kyobijin.web.fc2.com/
今年のメンズのトレンドの一つに、「シャツジャケット」がある。シャツ感覚で気軽にはおることのできる、薄くて軽いシ
ャツ生地一枚仕立てのジャケットが、今季のトレンドになっている。本来はシャツ用のリネンやギンガムチェックやマドラ スチェックの生地で仕立てたジャケットやスーツが、新しいアイテムとして注目されてきた。
軽快で通気性の良いシャツ生地一枚仕立てのジャケットを、チノパンツやデッキシューズとコーディネイトしてプレッピ
ーテイストに着こなすのである。コットンなので無造作に腕まくりすることもできる。今季はマドラスチェック風の生地が出 回っていて、今年らしさを狙うならマドラスチェックということになる。洗うたびに色が褪せ独特のにじみが出るマドラスチ ェックが一押しだ。
コンチ系というのは、50年代後半にイタリアで流行ったメンズ・ファッションだ。ルーズなシルエットのスーツで、ネクタ
イが極端に細かった。日本では60年代になってからマイナーブームになり、遊び人っぽい強面のお兄さんたちのトレー ドマークになった。「コンチ」イコール不良という図式があったそうだ。そのコンチが、細いネクタイと共に復活するきざし がある。
イタリアと違って日本の場合は、ワル、不良、遊び人といったイメージを増幅させる手段としてコンチを着たようであ
る。悪ぶって見せるのに、コンチは最適だったのだ。スーツの素材にはシルクっぽいのものや、玉虫色のようなものも あった。イメージとしては地味派手なので、指輪などのアクセサリーが引き立った。
60年代の日本で「コンチ」といわれたのは、もしかしたらアメリカン・コンチネンタルのことかもしれない。アメリカ人が
イタリアのコンチをクロスオーバーさせたもので、日本に駐留していた米兵たちが好んで着ていた。その影響を受け、 日本でもマイナー・ブームしたようだ。その後、横須賀マンボ<スカマン>というスタイルが関東から大阪に飛び火し、 元祖ヤンキーたちが極端にズボンをズリ下げてはくようになったと考えられる。
イチローのファッション・センスには恐れ入った。オールスターのMVPの表彰式を見て、つくづくそう思った。注目した
のは黒のスーツじゃなくて、超細い白のネクタイの方だ。おそらく3pくらいの幅しかないだろう。50年代に流行したイタ リアのコンチ系のネクタイにそっくりである。
コンチが日本で流行したのは60年代になってからのこと。すこし不良がかった遊び人タイプの男が好んで着たらし
い。正式名はコンチネンタル。全体のシルエットがルーズで、特にズボンに特徴があった。ベルトレスになっていて、裾 が極端に細かったのだ。横須賀マンボ<スカマン>の原型と言える。細いのはズボンだけじゃなく、ネクタイも異常に細 かった。
コンチ系のタレントと言えば、真っ先にシャネルズ<ラッツ&スター>を思い出す。ボーカルの鈴木雅之なんかは、い
まだにコンチのイメージがある。横須賀や横浜の匂いがするからなのだろう。真面目なタイプはアイビー、遊び人タイプ はコンチにはっきりと分かれた時代があったそうだ。
最近のネクタイは全体に太めになっている。その所為かイチローの極細ネクタイは新鮮に見えた。もしかしたら、若い
連中が真似をするかもしれない。30年周期で流行が繰り返すとしたら、そうなっても不思議じゃない。イチロ
ーのニュースを見て、タンスの中に仕舞い込んだ細いネクタイを思い出すなんて、なんか変な感じだな。
先日のテレビで内田有紀の私服姿を見て驚いた。黒くて少し光沢のあるソフトな生地のスーツだった。自然な肩線で
ややルーズにフィットさせた衿幅の細い上衣。黒いネクタイの幅も3センチ程度の極細。そしてブラウスは白くてノーマル タイプ。これって、60年代に横須賀のアメリカ兵が流行させたアメリカン・コンチネンタル・スーツそのものだ。下半身は ほとんど画面に映らなかったので、スラックスの方は分析できないが・・・・
やってくれるじゃないの有紀ちゃん。いったい何処でそんなアメ・コンチ系のスーツを買ったんだよ?イチローのコンチ
はイタリア風だったので、イタリア・ブランドのメンズ・ショップで買ったんだろうけどさ。有紀の場合はアメコンでしかもレ ディースなんだから驚いちゃうよ。
昔のコンチそのものがリバイバルするとは思わないが、コンチ風のスタイルが新たなトレンドになりつつあることは確
かだ。これまでにも4人がコンチ系のスーツと極細ネクタイでテレビに出演していた。同じコンチでも日本人に似合うの は、イタリアンじゃなくて、アメリカン・コンチの方だと思う。そんなこと知ってか知らずか、メンズじゃないレディースの内 田有紀がアメコンを着ていたから意外だったのである。
ハマの番長というのは、横浜ベイスターズの三浦投手のことだ。どうしてそんなニックネームがついたのかといえば、
野球選手にしては珍しいリーゼントできめているからだ。ヘアースタイルだけじゃなく、私服も昔の横浜のワルのファッ ションをイメージさせる。ラッツ&スターや若い時の矢沢永吉を思い出させてくれる。
そんな三浦投手が、日本シリーズの解説でテレビにゲスト出演した。リーゼントヘアーは、野球のシーズン中よりボリ
ュウムがあって黒光りしていた。それだけじゃなく、黒いコンチネンタル系スーツと黒い極細ネクタイでバッチリときめて いた。ハマの番長の名にふさわしいセンスだと感心させられた。
野球界の番長といえば清原がいる。清原が硬派なら、三浦は軟派ということになる。遊び人タイプの軟派のワルたち
が好んで着たのが、コンチネンタル・スーツだったのだ。男の色気のある遊び人タイプがコンチを着ると、実にカッコい い。何よりもリーゼントによく似合う。イチローも時おりコンチ系のスタイルをすることがある。彼の場合は童顔を渋く見 せる手段として、ワルっぽい格好をしているのかもしれない。最近になって、60年代にマイナーブームしたコンチ系が 復活しつつある。ストリート系とは違ったルーズさが新鮮に見えるのだろう。
|